- せっかくたくさん勉強したのに知識が全然身についていない…
- ためになる本を読んだのにも関わらず、内容が全く頭に入っていない
- 参考書を何度も見たのに、すぐに忘れてしまう…
などなど、勉強をしていれば上記のような悩みが出てきますよね。
あれだけ勉強に時間を費やしたにも関わらず、それが無駄になってしまったように感じ、ますます勉強への意欲が下がってしまいます。
当記事を書いている私自身も、学生時代にこれについて多く悩まされてきましたし、家庭教師をしていればその悩みを抱える生徒さんも多く見てきました。
そのような経験を通じて、このように知識が深まらないワケには共通した「原因」があります。
そして裏を返せばこの原因さえ解決すれば、勉強した内容の知識が深まるということになるわけです。
今回お話しする内容は、あなた自身にも当てはまることがあると思うので、しっかりと把握したうえで、勉強や学んだ知識をしっかりと自分の血肉として深めていきましょう。
そもそも「知識を深める」とはどんな状態?
まずは前提として、ここで言う「知識を深める」というのは、ただ単に知っているだけに止まらず、
その知識を使って何かに応用できる状態のこと
を指します。
知識を深める行動自体は、自分のためや誰かのために使ってこそ、価値があるものですよね。
実際、その深めた知識を使って、色々なものがこの世には溢れかえっています。
では、前提条件を整えたということで、その知識を深めることができない原因について説明します。
知識が深まらない原因は「アウトプット」より「インプット」に力を入れすぎている
ここで言う「インプット」とは、言葉のとおり知識を頭の中に入れる作業のことです。
「アウトプット」は、頭から知識を出す作業のことを指します。
そして知識が深まらない最大の原因としては、アウトプットよりもインプットに全力を注いでいるからなんです。
というのも、私が家庭教師で受け持った生徒さんに限らず、どの人も
「教科書や参考書、本を読んだだけでそのまま深い知識が身についている」
と思いがちなんですね。
実際、教科書や本を読んでいるだけで勉強した気になりますし、読むだけで達成感が得られてしまいますからね。
ですが、お分かりのとおり、読んだだけのインプット作業だけでは知識は全く身についていません。
たとえば、一つの例として分かりやすいのが、「日本人は英会話が苦手であること」が挙げられます。
私たち日本人は、義務教育時代から英語を勉強してきているため、本来は英会話もペラペラ出来て良いはずなんです。
しかし、英語を話せる人はそれほど多くありません。
それもそのはずで、私たちが学んだ英語の授業というのは、ほとんど英語で話す練習をしていませんよね。
つまり、英語で話す(=アウトプット)練習を全然やっていないため、知識が深まることなく、結局は話せないという結果になっているわけです。
だから、教科書などを眺めて知識を付けたところで、実際は知識を深めていません。
英単語のスペルを覚えていても、一つ一つをしっかりと使いこなせませんし、英文を作ることも難しいんです。
ですので、知識をさらに深めるためには、インプットよりもむしろアウトプットに力を入れることが大事になってきます。
先ほど挙げた英会話の例から、日本の教育界もこのままではマズイと考え、小学校で英語の授業が行われることになるくらい改革が進んでいますよね。
それくらい話す機会(⁼アウトプット)は大事だということなんです。
それでは、知識を深めるうえで欠かせない「アウトプット」の具体的な方法を紹介していきます。
1.周りの人に自分の知識を伝えよう
まずは、アウトプットをする基本技として、自分の知識を人に伝えたり、教えたりしましょう。
たとえば、周りの人があなたに対して質問をしてきたら、しっかり対応してあげるといった感じですね。
最初は、相手の質問に対応するのも面倒だと思うかもしれません。
しかし、その時間というは決して無駄にはなりませんし、必ず自分の財産となって返ってきます。
また、周りの人というのは、自分にはない視点を持っていますから、自分が気付かない箇所に疑問を持っている可能性があるんですね。
その相手の視点を大事にし、その疑問を解決することで、あなたの知識がさらに深まります。
また、知識を伝えるもう一つのメリットは、相手が納得できるような論理的思考が身に着けやすくなります。
感覚的な説明だと、相手としても理解しがたいです。
しかし、論理的な説明だと、相手に納得してもらえる機会が増え、自分にとって話が有利に進めやすくなるんですね。
知識を深めるだけにはとどまらないというわけです。
もし、教えることが出来ないと思う人でも、少しでも質問されたらその問題について考えてみてください。
あなたが分からなくても質問した人は怒りません。大丈夫です。それで、説明が出来そうなら挑戦してみましょう。
2.自分で問題を作ってみて、実際に解いてみよう
自身の知識が問われるテストや資格の試験があるならば、自分で問題を作ってみると良いでしょう。
例えば、歴史の問題によくあるのが、以下のような穴埋め問題がありますね。
ワイマール憲法とは1919年にドイツで制定された憲法であり、国民主権、男女平等、普通選挙の承認が行われた。それに加え所有権の義務制、生存権の保障などを規定されたものでもある。
・穴埋め問題にした場合
ワイマール憲法とは□□□年に□□□で制定された憲法であり、□□□、□□□、□□□の承認が行われた。それに加え所有権の義務制、□□□の保障などを規定されたものでもある。
こんな穴埋め問題をよく見ますが、ためしにこのような穴埋め問題を作ってみてください。
自分で作成して見ると分かりますが、その知識の何が重要なのかを知ることが出来ますし、出題者の意図なんかも読めるんですね。
また、英語については、自分で会話のシチュエーションを作ると、良いですね。
例えば、
- 駅に迷った外国人から、道を尋ねられた時に、どうやって答えればいいのか?
- 自分の自己紹介はどうやってするのか?何か特技があれば、それについて語れないか?
など、自分で勝手に問題を作ってみると、結構面白いですし、知識が確実に深まっていきますよ。
3.一人解説を行ってみよう
最後は、自分一人で解説を行う方法です。
たとえば、英語の問題を解いていたとしましょう。
その時に、「なぜ、この構文が使われたか?それは○○だからです。」と自問自答してみてください。
そうすることで、自分の知識がどれほど身に付いているかが瞬時に分かります。
もし、分かっていれば瞬時に解説できますし、知識が曖昧だと解説も曖昧になってしまいます。
そして、知識が曖昧になったところを、繰り返し解説することで、
「脳が大事な情報なんだ」
と認識してくれます。
最初は、「5W1H」を意識して、
- 「なぜ?」
- 「誰が?」
- 「何で?」
- 「いつ?」
- 「どこで?」
- 「どうやって?」
といった感じで、自問自答を繰り返しやることで、知識は格段に深まりやすくなります。
自分が納得のいくまで、やってみることをお勧めしますよ。
今回のポイント
- インプットよりアウトプットに力を入れよう
- アウトプットの作業は様々あるが、人に教えるのが今後の財産になりやすい
- アウトプット作業が足りないと思ったなら、アウトプットをたくさんしよう!
脳の構造的にも、アウトプットをすることが、勉強の効率が良いことは分かっています。
先ほども話したように、英語などの言葉なんかもそうですよね。たくさん聞いて、たくさん感じて、たくさん話す。
実際、私たち日本人は世界でも難しいと言われている日本語を、小さい頃から何度もアウトプットを繰り返すことで自然とマスターしていますからね。
最初はめんどうな作業かもしれませんが、アウトプットを続けた先にはまた違う自分になれると思って、勉強してみましょう!
また、以下の記事で「ゲーム感覚で勉強する方法」を紹介していますので、楽しい勉強法を知りたい方は、こちらも参考にしていただけたらと思います。