勉強の記憶定着には、睡眠が必ず必要となります。
そこで、今回は、記憶定着にはなぜ睡眠が必要なのか?どれほど睡眠の時間を取れば良いのか?など、睡眠の役割や最適な睡眠時間を詳しく解説したいと思います。
また、睡眠の質を上げることで、もっともっと脳を活性化できるので、その方法についてもご紹介しますので、参考にどうぞ。
睡眠の仕組みと周期
毎日とっている睡眠には、記憶を整理したり、脳の機能を修復したりなど、人間にとっては必ず必要不可欠なものです。
では、このような作業を行っているのには、実は睡眠を大きく二つに分けると、レム睡眠とノンレム睡眠が大きく関係しています。
ここからは、各睡眠の役割について見ていきましょう。
レム睡眠の役割
レム睡眠とは、Rapid Eye Movement(急速眼球運動)をREMと略した名称で、眠っている間に眼球を動かして、脳の記憶を長期的に残す作業を行っています。
例えば、言語を理解するための記憶「言語記憶」や体を動かすための「運動記憶」、どこに目的の場所があるかなどの「場所記憶」など、生きるために必要な記憶を一生涯残すためにレム睡眠が必要となっています。
では、一体どうやって長期的に記憶を残しているのか、簡単に説明します。
- 日常生活で得た記憶は、短期的に記憶する「海馬」に保管される
- 保管された記憶を、「網様体賦活系」が重要か重要でないか判断する
- 重要な記憶は、「海馬」から長期的に記憶できる「大脳新皮質」に移動する
以上、3つのステップを踏むことで、最終的に長期的な記憶へと移動します。
レム睡眠では、3の海馬から大脳新皮質へ移動する作業を行っています。
ですので、睡眠をしっかり取っていないと、いくら勉強したり、学んだりしても、記憶は全然定着できないんです。
ノンレム睡眠の役割
ノンレム睡眠は、Non REM(レム睡眠でない睡眠)のことで、眼球などは動かずに、しっかりと熟睡している睡眠のことを指します。
ノンレム睡眠を取ると、脳の休息だけでなく、脳を成長させたり、老化防止、細胞の修復を行っています。
起きている間、脳は常に動いていますから、脳を休ませないといざという時に働いてくれません。
また、脳の働きを活発にするためには、脳細胞を成長させたり、脳が鈍くならないように細胞を守ったり、修復したりが重要となります。
睡眠の周期|睡眠時間は必ず3時間以上取ろう
先ほど紹介したレム睡眠とノンレム睡眠は、90分周期で交互に出現します。
また、ノンレム睡眠には4段階の眠りがあり、おおよそ眠りから3時間くらいで深い眠りである第4段階まで進み、心身ともに休息されます。
そのため、3時間以上の睡眠時間を取らないと、必ずどこかで弊害が出てしまいますので、必ずそれ以上の睡眠を取りましょう。
最適な睡眠時間は?
最適な睡眠時間がどれほどか?ということで、最適な睡眠時間は3つの人に分かれます。以下にその分類分けを行っています。
- ロングスリーパー
- ミドルスリーパー
- ショートスリーパー
ロングスリーパーの場合|10時間前後必要
ロングスリーパーは、平均睡眠時間である7時間を超えた睡眠時間を取らないと、脳や身体が元気になってくれない人のことを指します。
ロングスリーパーの睡眠時間は、おおよそ10時間以上が必要とされるため、それだけ早くには睡眠をとらないといけません。
有名人でいうと、物理学者であるアインシュタインが、ロングスリーパーだったと言われています。
ミドルスリーパーの場合|7時間前後の睡眠時間
睡眠時間が約7時間~8時間程度で、脳がしっかりと働く人たちのことを指します。
全人口の約8割がミドルスリーパーと言われていますから、ほとんどの人がこのミドルスリーパーということになります。
ショートスリーパーの場合|4時間ほどで元気になる
ショートスリーパーは、睡眠時間が約4時間ほどで十分な人たちのことを言います。
そのため、活動時間を長く取れるため、ちまたの本などでも短期睡眠のススメとしてよく出版されているほどです。
そんなショートスリーパーの有名人は、ナポレオンやエジソンがそうだと言われています。
睡眠の質を高めるためには?
①就寝の1時間前は、明るいの光を見ない|スマホの光・部屋の蛍光灯など
眠る1時間前には、スマホや部屋の明るい光を見ないようにしましょう。
というのも、睡眠の質を上げるためには、自然な眠りを誘う「メラトニン」が重要となります。
このメラトニンは、夜間になるにつれて多く分泌されますので、夜には自然に眠くなってきます。
ですので、私たち人間は夜に眠って、しっかりと体や脳を休めています。
しかし、夜間に明るい光を浴びてしまうと、メラトニンが分泌されなくなるので、脳が覚醒してしまいます。
そのため、1時間前には明る牛手光をい光を浴びないように、アイマスクなどを利用して光を遮断しましょう。
②室温を一定に保つ
室温が高すぎたり、低すぎたりすると、夜中にどうしても起きてしまいます。
そのため、室温は一定にかつ自分が快適に感じる温度にしておく必要があります。
目安としては、おおよそ18℃~26℃の間が快適に感じやすい温度になりますので、その温度を目安に温度を調整してみましょう。
当然、個人差によって快適度合いは違いますので、その場その場の環境に応じて変更しましょう。
③部屋の音をすべて消す
実は、眠っている間にも、部屋の音が少しでも聞こえてしまうと、無意識的に耳が音を拾って、脳へ情報を伝えてしまいます。
そうなると、脳が休むことがなくなってしまい、どうしても質が落ちてしまいます。
ですので、音が鳴る時計などはなるべく使わないようにしましょう。
④掛け布団を軽いものにする
掛け布団は軽いものにする理由としては、布団の重さによって体に負担がかかり、体がストレスを感じてしまうからです。
ですので、寒い冬でもなるべく軽くなるようにしましょう。
まとめ
今回は、睡眠の仕組み、最適な睡眠時間、睡眠の質について、詳しく説明しました。
- 睡眠は2つの睡眠に分類され、レム睡眠は長期的な記憶を残す役割で、ノンレム睡眠は、体を休めるための睡眠である
- 最適な睡眠時間は、3つのタイプに分かれており、大半の人が7時間前後の睡眠が必要である
- 睡眠の質を上げるためには、光を遮断したり、音を消したりなど、簡単に工夫するだけで、質は上がる
勉強には、必ず睡眠が必要となりますので、しっかりと睡眠がとれる環境を作って、頭を良くしていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。