数学の勉強をしていると、必ずと言っていいほど当たってしまう壁が、
解説さっぱり分からない問題です。
- どうしてこの解法で解けるのか?
- なぜこの数式を使っているのか?
- どのような過程で計算が行われているのか?
数学を勉強していれば、上のような問題に多く直面するかと思います。
そこで今回は、数学の解説で分からない時にためしておきたい3つのこととして、その対処法を紹介していきます。
そもそもなぜ数学の解説は分かりにくいのか?
数学の解説って本当に分かりづらいですよね。
何を言っているのか分からないくらい数式が羅列し、機械的に解かれた計算を見るのも嫌になることでしょう。
では、なぜ数学の解説が分かりづらいかというと、その理由は、数学が完全な積み上げ式の学習だからです。
積み上げ式の学習ですか…?
たとえば、二次関数の問題として、
「二次関数のグラフを描写せよ」という問題が出た場合に必要な知識は、
- X軸とY軸のグラフが書けるか
- 具体的に値を代入できるか
- 二次関数の軸と頂点を求められるか
と、これまでに積み上げてきた内容を組み合わせる必要があります。
これが英語であるなら、ちょっとわからない単語があっても、前後の文章での流れといった予測から、ある程度乗り切れます。
が、数学はとにかく積み上げ式の学習なので、一つでもつまずいてしまうと、どうしてもその先の問題が解けません。
なので、もしどこかで知識の穴があると、数学の解説を読んでも理解が進まず、結局答えを見ても納得した答えとは思えなくなるわけです。
積み上げ式であるばかりに、挫折してしまう人も多いわけですね。
たしかにそうかもですが、参考書なんかでは解説ってときおり省略されることがありますよね。あれはどうにかして欲しいです。
省略される主な理由として、問題集の作成側は、その問題を解くうえで必要な知識をすでに学習者が習得しているとみなして、解説を作っているからなんですね。
たしかにその解説はしっかりとしてほしかったと思うところもありますが、こればかりは作成者側の意図もあるので仕方ありません。
ただ、大事なのは「理解できなかった=知識に穴があるかも」と気付きを得られることです。まずは、ここを押さえておくと、気持ちがだいぶ楽になると思います。
解説が分からない時の対処法
では、ここからは具体的に解説が分からない時の対処法を紹介していきますね。
分からないと思った箇所にチェックを入れる
理由は、「後から復習しやすくなるから」なんですが、
「いやいや、そんな当たり前のことを紹介されても」と思っている人も多いかと思います。
しかし、後からでもいいやと思って、意外とこのチェックをしていない人が多いんですね。
私のなかでは10人中7人くらいの人がそのまま放置している印象ですね。
今一度、あなたは分からない箇所に何かしたらのマークやアンダーライン、ノートに写すなどのチェックをしているでしょうか?
大事なのは、「解説が分からないからもういいや…」と言って、そのまま放置しておかないことです。
こんな偉そうに言っている筆者ですが、私も「分かんないからいいや」と諦めて放置した経験があります…。
しかし、それだと後からまた同じ問題が出た時に手も足も出ず、後から「ちゃんとやっておけばよかった…」と苦しむことになるんですよね。
なので、今は理解できなくとも、後から理解するぞ!という意味を込めてマークを付けておくわけです。
たとえば、一次関数のグラフの問題で解説が分からなかった箇所は、マーカーや付箋などで印をつけておきます。
それでその問題の解説の具体的に何が分からないのか、今すぐに詰めても良いですし、後から振り返るというのもアリです。
傾きの導出方法が分からないのか、グラフの書き方が分からないのか、つまずくポイントはそれぞれ違いますので、ここは自分なりに分析してみましょう。
解説通りに一度自分で解いてみる
読んだだけではわからないケースも結構あります。
ですので、いったん解説通りに一度自分で解いてみるのをオススメします。
なぜなら、解いていくうちに理解できる可能性があるからです。
えっ、解説をただ写すだけで良いんですか?
できれば、一つ一つの数式の意味を理解しながら解くのがいいですが、最初はとにかくただ写すだけでもOKです。
たとえば、小学生の時に習った「かけ算」について、最初から根本の意味を完璧に理解して、計算している人はそんなにいないかと思います。
まずは、かけ算の九九を言えるようになり、そこから計算の仕方が分かり、そこから次第にかけ算の意味を理解していったと思います。
数学に関しても同じことが言え、まずは解説が言っている通り、解き方から学けば、何度も解くうちに次第に意味が分かっていきます。
また、何度も解いていけば、自分にはここが足りないというのも理解できます。
最初は苦しいかもしれませんが、できれば放置せず何度も解きなおしてみてくださいね。
学校の先生や予備校の講師に自分の意見を言いながら聞く
当たり前と言えば当たり前のことなんですが、先生に聞くのが一番簡単です。
ですが、簡単だからと先生にただ「ここが分かりません。教えてください。」というだけでは、
理解できない可能性が高いです。
えっ、でも分からないんだから、分からないって言うのはいいんじゃないの?
もちろん、「分からない」って言うのは良いのですが、分からないと言っただけで先生にすべて丸投げしまうと、先生も曖昧なふわっとした回答しかできません。
なので、大事なのは、自身の意見を言いながら、相手に聞く方法です。
たとえば、
- 「私(僕)はこの数式が必要だと思ったのですが、解説ではこの数式を使っています。どうしてこの数式を使ったんでしょう?」
- 「この解説の考え方が、どうしてこのようになったのかが分かりません。」
といった感じで、具体的に何が分からないのかを自分の意見を言いながら聞きます。
この聞き方のメリットは、
- 自分で考えながら解いているというのを先生や講師に印象付けられる
- 何が分かっていないかを提示できるため、適切な解答を得やすい
の2つがあります。
質問の時間も有限ですし、できるだけ先生にはここが分かっていないというのを提示できれば、適切な解説を聞くことが出来ますからね。
さらに考えていると印象付けることができれば、先生からの評価が上がり、より熱を持って教えてくれる可能性もあります。
“えこひいき”とまではいきませんが、先生方も同じ人ですし、やはりある程度気にかけてもらうのは頼もしい味方ですよね。
しかし、もしかするとなかには
- 「先生に聞くのが面倒だなぁ」
- 「こんなことを聞くなんて恥ずかしいなぁ」
- 「今さらこんな質問をしたら怒られるんじゃないかなぁ」
などなど、質問する前に色々と考える人も居るかもしれませんが、多くの先生方は生徒からの質問は基本ウェルカムですよ。
実際、私自身が家庭教師としてやってきましたが、生徒から積極的に質問がくると、どこでつまずいて、どこが苦手なのかが認識できるので、非常に助かります。
もし、質問されて嫌な顔をする先生がいるなら、その人に聞くのは辞めておきましょう。
先生は生徒の疑問を解決するのがお仕事です。それを全うしない方とは離れて、しっかりと説明してくれる先生を見つけ出しましょう。
まとめ
数学の解説が分からないからと言って、自身を責める必要はなく、省略されているから分からないのは仕方がないことがお分かり頂けたかと思います。
ですので、それに対してへこむのではなく、今回紹介した対策法で数学を少しでも理解して頂けたらと思います。